カスハラ判定くん 運用マニュアル(オーナー向け)
作成日: 2026年5月14日
対象: 組織オーナー(経営者・店長・管理薬剤師など)
目次
- はじめに
- 初期セットアップ
- メンバー管理
- プラン設定と支払い
- 通知設定
- 判定の実行と確認
- インシデント台帳の活用
- 文書テンプレートの活用
- 事後対応の記録
- 証拠保全のしくみ
- 保存期間と自動削除
- 法的義務との関係
- トラブル時の連絡先
1. はじめに
「カスハラ判定くん」は、薬局・クリニック・介護事業所・小売店・コールセンター・飲食店・銀行などの現場で、お客様の言動を AI(OpenAI Whisper + Anthropic Claude)が判定し、「正当クレーム / カスタマーハラスメント / グレーゾーン」の 3 区分と重要度(高 / 中 / 低)を即座に判定するサービスです。
改正労働施策総合推進法(令和 8 年 10 月施行)により、すべての事業主にカスハラ対策が法的義務として課されます。本サービスは、(1) カスハラ判定のための社内基準、(2) 従業員からの相談体制、(3) 証拠の保全と適切な対応 を一括して提供します。
1.1 オーナーの主な役割
- 組織のセットアップ(業種選択、メンバー招待)
- プラン契約と支払い管理
- 通知設定(しきい値)
- インシデント台帳のレビュー(集計・CSV エクスポート)
- 文書発行(出禁通知書等)の承認
- 重大インシデントの上長報告・警察対応
2. 初期セットアップ
2.1 新規アカウント作成
- https://hanteikun.jp/signup にアクセス
- メールアドレス、表示名、パスワードを入力
- 利用規約・プライバシーポリシーに同意
- 「アカウントを作成」をクリック
- 受信したメールの 6 桁の確認コードを入力 → メール認証完了
2.2 組織情報の入力(オンボーディング)
初回ログイン後、オンボーディング画面で:
- 組織名(店舗名・薬局名など)
- 業種(薬局 / クリニック / 介護 / 小売 / コールセンター / 飲食店 / 銀行・保険窓口 から選択)
を入力して「組織を作成」を押します。これで自動的にあなたが組織オーナーになります。
重要: 業種選択は判定精度に大きく影響します。後から /settings で変更可能ですが、複数業態を兼業する場合は最も該当頻度の高い業種を選んでください。
3. メンバー管理
3.1 メンバーを招待する
- 左メニューから 「メンバー管理」 を開く
- 「招待リンクを発行する」 を押す
- 表示された URL をスタッフに共有(チャット・メール等で)
招待リンクは 7 日間有効で、1 リンク 1 名のみ使用可能です。期限切れになったら再発行してください。
3.2 メンバーが参加する流れ
- メンバーが招待 URL を開く
- 新規登録(メアド・パスワード)→ 6 桁 OTP メール認証
- 自動的に組織に追加され、ホーム画面に遷移
3.3 メンバーを削除する
「メンバー管理」画面で対象メンバーの 「組織から外す」 をクリック → 確認 → 削除。
注: メンバー削除後も、そのメンバーが過去に作成した判定履歴・録音は組織のデータとして保持されます(記録者名は引き続き表示)。
4. プラン設定と支払い
4.1 プラン比較
| プラン | 月額(税込) | 判定回数/月 | 文字起こし/月 | 主な対象 |
|---|---|---|---|---|
| Free | ¥0 | 10 回 | 30 分 | お試し・個人事業者 |
| Standard | ¥2,980 | 100 回 | 300 分 | 1 店舗・1 事業所 |
| Pro | ¥8,800 | 500 回 | 1,500 分 | 判定頻度多・複数スタッフ |
| Research | 個別 | 無制限 | 無制限 | 研究機関・大規模利用 |
上限超過分は ¥10/分(税込) の従量課金(Standard / Pro のみ)。Free は上限到達時は当月停止。
4.2 プランをアップグレードする
- /pricing にアクセス
- 希望プランの 「アップグレード」 を押す
- Stripe Checkout でクレジットカード情報を入力 → 決済完了
- アップグレードは即時反映、差額は日割り精算
4.3 解約する
- /settings → プラン・お支払い から 「解約予約」 を押す
- 当月末まで現在のプランを利用可能、翌月から Free に戻る
- 日割り払い戻しはなし
重要: 解約後 30 日経過すると、録音音声・写真は自動削除されます(判定メタデータ・transcript・SHA-256 ハッシュは保持)。
4.4 領収書・適格請求書
Stripe からの自動メールに領収書 PDF が添付されます。適格請求書発行事業者登録番号 T2011001097691 が記載されており、インボイス制度に対応しています。
5. 通知設定
5.1 カスハラ通知メールのしきい値
カスタマーハラスメント確定時のオーナー宛通知メールを、重要度に応じて段階的に制御できます:
- 通知しない (off): メールを送らない
- 重要度「高」のみ: 重要度「高」のカスハラ確定時のみ通知
- 重要度「中」以上(デフォルト): 重要度「中」「高」のカスハラ確定時に通知
- カスハラ確定すべて: 重要度問わず、カスハラ確定全件で通知
5.2 設定方法
- /settings を開く
- **「カスハラ確定時のオーナー通知メール」**セクションから選択
- 「通知設定を保存」を押す
おすすめ: 件数が多い大規模事業所では「高のみ」、個人事業所では「全件」が運用しやすいです。
6. 判定の実行と確認
6.1 録音判定
- ホーム画面の 🎙️赤い録音ボタンを押す → 録音開始
- 顧客とのやり取りを録音
- もう一度ボタンを押す → 録音停止 → 自動で文字起こし + 判定
- 数秒〜数十秒で判定結果が表示
6.2 ファイルアップロード判定
iPhone ボイスメモ、IC レコーダー等で録音済みの音声を取り込めます:
- ホーム画面の 📁「既存の音声を取り込む」 をクリック
- ファイルを選択(MP3 / M4A / WAV / WebM / OGG、最大 25 MB、最大 30 分)
- プレビュー再生で内容を確認
- 「この音声を判定する」 を押す → 判定実行
6.3 判定結果の見方
| 判定 | 重要度 | 推奨アクション |
|---|---|---|
| 正当クレーム | 高 | 深く謝罪、即座対応、再発防止策の説明 |
| 正当クレーム | 中・低 | 受け止め、改善対応 |
| グレーゾーン | 高 | 上長確認、持ち帰り回答、複数名対応 |
| グレーゾーン | 中・低 | 確認して回答、代替案提示 |
| カスタマーハラスメント | 高 | 警察通報検討、毅然と対応、複数名対応 |
| カスタマーハラスメント | 中 | 上長報告、規約説明、上長交代 |
| カスタマーハラスメント | 低 | 規約説明、代替案、区切る |
7. インシデント台帳の活用
/history にアクセスすると、オーナーは組織内の全メンバーの判定履歴を閲覧できます(メンバーは自分の判定のみ)。
7.1 フィルター機能
- 期間: from / to の日付指定(デフォルト過去 6 ヶ月)
- 判定: 正当クレーム / カスタマーハラスメント / グレーゾーン
- 重要度: 高 / 中 / 低
- キーワード: input_text / transcript の部分一致検索
フィルター条件は URL に反映されるので、共有・ブックマークできます。
7.2 集計グラフ
- 月別件数推移 LineChart(過去 6 ヶ月)
- 判定別パイチャート(正当 / カスハラ / グレーの割合)
7.3 CSV エクスポート
画面右上の 「↓ CSV ダウンロード」 ボタンで、現在のフィルター条件で 20 列の CSV をダウンロードできます。Excel で開いて社内集計・本部報告に活用できます(最大 10,000 件まで)。
CSV に含まれる主な項目:日時 / 記録者 / 判定 / 重要度 / 入力テキスト / transcript / 判定理由 / 推奨対応 / ハラスメント要素 / B3 事後対応 5 フラグ + メモ / 音声有無 / SHA-256 ハッシュ
8. 文書テンプレートの活用
判定結果からそのまま 4 種類の公式文書を自動生成できます:
| 文書 | 用途 |
|---|---|
| 出禁通知書 | カスハラ確定者へサービス提供を断る正式文書 |
| 警告書 | 「次回繰り返されたら出禁」の手前の警告 |
| お詫び文 | 自社側にミスがあった場合 |
| 内部報告書 | 本部・上司提出用、写真も埋め込み |
8.1 生成方法
- /history からインシデントをクリック → モーダル詳細
- 下部の 「文書を作成」 セクションで「PDF」または「DOCX」を選択
- クリック → 別タブで PDF が開く、または DOCX がダウンロード
8.2 PDF vs DOCX
- PDF: 印刷・提出用、改変できない
- DOCX: Word で文面を編集できる、宛名差込などに便利
8.3 文面の修正について
現バージョンの文面は汎用テンプレート(業種別差込済み)です。法的妥当性については弁護士確認をおすすめします。修正要望があれば運営にお問い合わせください。
9. 事後対応の記録
判定後の対応経過を記録できます:
- /history からインシデントをクリック
- 「事後対応」 セクションで以下をチェック:
- ☐ 警察通報
- ☐ 本部・上司へ報告
- ☐ 謝罪させた・出禁通知
- ☐ ヒアリングシート作成
- ☐ 弁護士相談
- メモ欄に詳細を記述(最大 4000 文字、例: 警察に被害届を提出、担当: ◯◯巡査、事件番号 #12345)
- 「事後対応を保存」 をクリック
9.1 写真添付
破損什器・置き手紙・けがの跡などの証拠写真を最大 5 枚まで添付できます(JPEG / PNG / WebP / HEIC、1 枚 5 MB まで)。
内部報告書 PDF / DOCX には添付写真が自動で埋め込まれます(HEIC は除外し件数のみ注記)。
10. 証拠保全のしくみ
本サービスは、後日の労働審判・民事訴訟・刑事告訴での証拠採用に耐えうる多重の証拠保全機構を備えています。
10.1 SHA-256 ハッシュ
判定結果 PDF を生成すると、判定区分・重要度・判定理由・ハラスメント要素・推奨対応の 5 フィールドを正規化した JSON に対する SHA-256 ハッシュ値が計算され、PDF 内に印字されると同時にデータベースに保存されます。
後日、PDF 内のハッシュ値と DB 内のハッシュ値を比較することで、PDF 内容の改ざんを検知できます。
10.2 append-only 監査ログ
システム上の全操作(サインアップ、ログイン、判定実行、文書出力、事後対応更新、写真アップロード等)が監査ログテーブルに記録されます。データベースのトリガーにより UPDATE / DELETE は物理的にブロックされ、改ざん不可能な設計です。
10.3 録音音声と transcript
録音音声は Supabase Storage に暗号化保存され、署名 URL でのみアクセス可能です。文字起こし結果(transcript)はデータベースに保存され、判定結果と紐づきます。
11. 保存期間と自動削除
個人情報保護法 §19 に対応するため、録音音声・添付写真をプラン別の保存期間経過後に自動削除します(cron で毎日 03:00 JST 実行)。
11.1 プラン別の保存期間
| プラン状態 | 保存期間 |
|---|---|
| Free 契約中 | 90 日 |
| Standard 契約中 | 365 日 |
| Pro 契約中 | 無期限 |
| Research 契約中 | 無期限 |
| 解約後(プラン問わず) | 解約日 + 30 日 |
11.2 削除されるもの・残るもの
- 削除されるもの: 録音音声ファイル(Storage)、添付写真ファイル(Storage)
- 残るもの: 判定結果(区分・重要度・判定理由)、transcript(文字起こし)、SHA-256 ハッシュ、事後対応記録、監査ログ
判定メタデータは法的証拠保全のため音声削除後も保持されます。
11.3 「もうすぐ削除される」音声の保管方法
削除が予定されている録音音声は、削除日が近づく前に手動でダウンロードして社内ストレージに移すことができます:
- /history または /incidents/[id] で対象のインシデントを開く
- 「音声ダウンロード」リンクをクリック → ファイル保存
12. 法的義務との関係
12.1 改正労働施策総合推進法(令和 8 年 10 月 1 日施行)
すべての事業主に以下の措置が法的義務として課されます:
- (1) 雇用管理上の措置の整備
- (2) 相談体制の整備
- (3) 行為者への適切な対応
- (4) 被害者のケア
- (5) その他必要な措置
本サービスは (1)(判定基準・記録)、(3)(文書発行・通報導線)、(5)(証拠保全)を一括して提供します。(2) 相談体制と (4) 被害者ケアは、別途社内制度として整備してください。
12.2 個人情報保護法
カスハラ録音には顧客の音声(個人情報)が含まれます。本サービスは個人情報保護法 第 18 条(適正取得)・第 19 条(不要となった場合の削除)に対応した運用を行います。詳細はプライバシーポリシー(https://hanteikun.jp/privacy)参照。
12.3 録音の告知義務
店頭での録音は、原則として 対象者に告知済みであることが必要です(規約 第 6 条)。店舗入口に「店内録音中」等のステッカーを貼る、来店時に口頭で告知する等の運用をおすすめします。
13. トラブル時の連絡先
13.1 サービス障害・ログイン不能
- 設定ページのお問い合わせフォーム、または info@kenko-salon.com
13.2 法的相談
- 本サービスは判定支援であり、法的助言を提供するものではありません。重大事案は弁護士にご相談ください。
- 出禁通知書・警告書の文面については、初回送付前に弁護士確認をおすすめします。
13.3 警察通報が必要な場合
- 暴力行為・脅迫・恐喝・自傷脅迫等の場合は 直ちに 110 番通報してください。本サービスの判定結果を待つ必要はありません。
以上
本マニュアルの内容は予告なく変更される場合があります。最新版は https://hanteikun.jp の設定 → ヘルプから入手してください。